トラッキングとはそのサイトにアクセスしたユーザーがどこを閲覧したのかを追跡して分析することを言います。
例えばどんな検索ワードで訪れたのか、どのリンクから来たのか、どのページを見たのか。
こうした情報を分析することが販売に役立つとしてマーケティングに使用されます。
一方で過度なトラッキングはプライバシーの侵害やセキュリティ上の危険があるとして
近年問題視されるようにもなってきたのです。
そこでiOS14に搭載されたのがトラッキング防止機能です。
トラッキング防止機能をONにすると、位置情報やブラウザの閲覧履歴情報などがアプリ側に渡らなくなります。
メリットとしては、やはり情報が企業に渡らなくなるということです。
自分がどんなサイトを見たのか、何に興味があるのか。
悪用されないとしても、やはり気持ちの良いものではありません。
ビッグデータとして解析され、匿名性が高いといえ、あれこれ知られるというのは抵抗感があります。
ただし、こちらの機能は企業側からクレームが出ています。
元々トラッキングで得た情報を元に最適化した広告をユーザーに出していたのが
情報が渡らないことで、ユーザーに最適な広告を出せなくなってしまうからです。
アプリなどは広告をクリックしてもらうことで収入を得ています。
若い女性であれば化粧品やダイエット関連、ファッションなどの広告を。
年配の方であれば健康食品などの広告を……というように相手のニーズにマッチしたものを
広告として表示することでクリック数を増やしていました。
これができなくなってしまうことで企業側としては収入源となるからです。